「悪い……けど、今は一緒にいないほうが良い」
そういい残してアルフェリアと一緒に宿を出ていったルーク。
尋常でない事態に困惑したレイチェルはルンドとしつこいのを承知で話を詳しくルークから聞こうともう一度昼間に訪ねていったが、
既にその宿には二人は泊まっておらず、会うことは不可能だった。
次の追手から姿をくらますためだろうか、それとも……
だがこれで同時にこちらからの連絡のしようも無くなってしまった。
ウェノを使えば連絡できるかも知れないが、それでは二人の(ルークの機転だろうが)苦労が無駄になってしまう。
それにここまでするのだからウェノが追跡できない『レオ』という羽のアクセサリーをルークが持っていてもおかしくない。
よほどの事情がアルフェリアにはあるのだろう、ということでそれからはレイチェルとルンドは二人を捜すのを諦めて自分達の宿の主人に
「アルフェリアという15歳位の少年かルークという傭兵の格好をした男性が来たらこれを渡して下さい」
と、自分達が次に向かう場所を示した紙と、お二人の現在地を何らかの方法でお知らせ下さればいつでもレージラールで迎えに行きますという短文をを入れた封筒を手渡した。
こんな物で果たして連絡が付くかどうかは分からなかったが、なにもしないよりはマシだ。
レイチェルとルンドはそうして次の目的地に向かうことに決めた。
次の四聖は……