「奇妙なモンだろ?」
今まで無言だったサダインが口を開く。
表情がどこか大人びて感じる。
「アイツの趣味。珍品収集」
ウェンの隣に歩み寄る。
「今回もどっかから拾ってきた。
あの子も、コイツらも」
そういって4匹に視線をかえる。
「本当に、この女の子が商品なですか……?」
まだ信じられない。
いくら闇市だからって、人を売買してもいいのだろうか?
「闇市は……なんでもアリだからね」
再び視線を少女に変える。
「この子、パムランって名前なんだけど、
……眼、見えないみたいなんだよね」
「盲人……ですか」
「そ。だから自分に翼があることが特別だともわからない」
「そんな人を、闇市なんかで売りに出すんですか……?」
「そーゆーヤツなの。アイツは」
「……解らない」
何故平気なのか。
何を考えて、この哀れな身体障害者を売りに出すのか。
(解らない……)
「解んなくていいよ。むしろわかんないほうが普通だよ?」
「…………」
「んじゃそろそろ行こうよ。
ほかの商品も一応見ておいたほうがいいし」
サダインがウェンの腕をひいて階段をあがる。
明かりはつけられたまま。
しかし少女は気にしない。
……気にできない。
彼女には光も闇もない。
それが彼女の『アタリマエ』。
(―――――…解らない……)