「はあ…この水がかなり尊いものに見える」
「仕方ないですよ…実際そうなんですから」
「あうぅ…もう我慢できないわぁぁ」
もう脱水症状になりそうな状態の3人は走る気力も残っていないのでずるずるとオアシスへ近づいていった。
「う…」
ようやく水のもとにたどり着き、エルファはそのまま頭を水に突っ込んだ。
「ふう…水筒に沢山水をいれておかないと」
現実的な事を言っているのは楽。
「っひゃあぁ〜冷たい」
ヘスティアはとりあえず水を飲み、落ち着くとオアシスをぐるりと一周歩く事にした。
「砂漠にある割にはけっこう水が冷たかったな…」
「…全く、あんたも水筒ぐらい持ってないの?」
「……持ってるよ。でも持ち運びに便利な超ミニサイズだからとっくにのみほした」
「もう、少しぐらい残しておきなさいよ」
「…うるさいなー。シェーナが夜勝手に飲んでたからでしょー?」
さっそく説教をし始めたシェーナの声が響き渡る。
周りには鳥の鳴き声にしか聞こえないが。
「この辺りなら茂みがあるから平気よね、夜だし…さて、水浴びでもしよ。シェーナも泳いでみれば?」
「風邪ひくわよ…あんたと一緒にしないで」
ヘスティアはさっさと服を脱ぎ、水に浸かった。
「あ、けっこう深いから泳げそう」
褐色の華奢な腕で水をかく。
「こっちに水とばさないでよ」
「わかってるって〜♪」
そう言うとヘスティアは深く潜った。
一方、エルファと楽は。
「楽、今日はここで休もうよ」
「そうしますか。安心して眠くなってきましたし…」
今晩はこのオアシスで休む事にし、テントを張り始めた。
「…あれ、そういえばヘスティア…」
……エルファは反応がちょっと遅く、今ヘスティアがいないことに気付いた。