「あ……ちぃ」
さんさんと輝く太陽の下、エルファ・フィストは垂れてくる汗を拭い、呟く。
マントを取れればよいが、羽根を見せるワケにはいかない。
と、言ってもアスリースの砂漠の中、行き交う人なんて滅多にないが。
何故砂漠に来たかというと、ただ、「運動しなきゃ」って理由だけだ。
よく考えたら、彼には羽根があるんだから空を飛べば良いんだろう。
でも
(大切な人の為にしか使いたくないんだよな? 羽根)
でももうそろそろエルファは一人に飽きてきた。
(ううん……。こういう困ったとき一人はツライなぁ)
等と、寂しさを紛らわす口実を考えていた。
「あぁ……。ホンット……暑い……」
有翼人って暑いの苦手なのかな?とかっていう疑問はおいといて、エルファはこの旅の目的地などは決めてなかった。
いい加減な旅だ。
別にどうでもいいことだが……。
この日、エルファは日が沈み始めた夕暮れに宿屋に帰ってきた。
彼はベットにうつぶせになると、ハァと息をつき、そのまま深い眠りに落ちた。
マントがずれ、その白い羽根が覗いてるのも気づかずに……。