ファンタジア

エルファ2

「あ……ちぃ」
 さんさんと輝く太陽の下、エルファ・フィストは垂れてくる汗を拭い、呟く。
 マントを取れればよいが、羽根を見せるワケにはいかない。
 と、言ってもアスリースの砂漠の中、行き交う人なんて滅多にないが。
 何故砂漠に来たかというと、ただ、「運動しなきゃ」って理由だけだ。
 よく考えたら、彼には羽根があるんだから空を飛べば良いんだろう。
 でも
(大切な人の為にしか使いたくないんだよな? 羽根)
 でももうそろそろエルファは一人に飽きてきた。
(ううん……。こういう困ったとき一人はツライなぁ)
 等と、寂しさを紛らわす口実を考えていた。
「あぁ……。ホンット……暑い……」
 有翼人って暑いの苦手なのかな?とかっていう疑問はおいといて、エルファはこの旅の目的地などは決めてなかった。
 いい加減な旅だ。
 別にどうでもいいことだが……。

 この日、エルファは日が沈み始めた夕暮れに宿屋に帰ってきた。
 彼はベットにうつぶせになると、ハァと息をつき、そのまま深い眠りに落ちた。
 マントがずれ、その白い羽根が覗いてるのも気づかずに……。

©ファンタジア