城についた途端ルンドは始末書に追われることになり、レイチェルは王様に呼ばれて行ってしまった。
暇になったアルフェリアはとりあえず城を見物して回ることにした。
レイチェルとルンドが手をまわしてくれたのか、城での待遇は客人だ。
ある程度は自由に動きまわれた。
城としてどの程度の建物なのかはわからないが、少なくともアルフェリアには豪華に見えた。敷地が広いせいもあるだろう。
「……暇だなぁ〜」
まず食堂に行って食事を貰ったのだが、それを終えてしまうと特にやることもなかった。
アルフェリアはおおきく溜息をついて、持ってきてしまった在村の宝刀を見つめた。
「これもフォルクスさんに渡さないと……」
どの程度大事なものなのかは知らないが、忘れ物とはいえ勝手に持ってきてしまったのだ。
早く返さねばならないと思う反面、このままが良いという思いもあった。
目的がない状態というのがどうも落ちつかないのだ。
一人になるのは嫌だが一所に落ち着く気も無かった。
幸いフォルクスは目立つ。探すのはそんなに難しく無いだろう。
もうしばらくはここにいるとしても、その後はフォルクスを探してこの刀を渡して……。
できればフォルクスの旅にくっついていけたらと思った。
レイチェルやルンドがまた旅に出るということはあまり無いと思ったからだ。
彼女はこの国の重要人物で、ルンドは彼女がここにいる限りはここから離れることなんてそうは無いだろう。
フォルクスだっていつまでも旅暮らしということは無いだろうが、少なくともまだもうしばらくは旅を続けるだろうと思われた。
考えながら適当に歩いていたらいつのまにやら庭に出ていた。ここが城のどの辺りなのかはわからないが、とりあえず暇つぶしは出来そうだ。
そういえばここのところ稽古をサボってたっけ……。
そして、アルフェリアは自分の剣を持って庭に出ていった。