ことは再び一週間前。
店の紹介でウェンがメルディスを訪ねた時、メルディスは一つ採用試験を行った。
「試験?」
「そう。もう僕には援護役と案内役はもう揃ってる。
あと1人必要なのは襲われたときに敵と対等以上に戦える護衛役だからね。
それなりに強い人じゃなきゃ意味がないでしょ?」
メルディスが笑んでみせる。
「サダインも強いみたいだけど、闇市みたいな人がごちゃごちゃしてる所での戦闘には不向きなんだ」
眼でサダインに合図を送る。
すると今度はサダインが説明を始めた。
「僕の獣はほとんどが大形だから、闇市なんかで暴れたら関係のない人にまで被害がでちゃう。
君には僕の獣の1人と戦ってもらう。
それが採用試験だよ」
「それでいい?」
「はい」
「じゃあ外に出よう」
昨夜の雨で足場はあまり良いとは言えない状況だが、外は心地よい風が吹いていた。
「ラヴァ」
「はい。……マイラシールド!」
「じゃあ始めてくれ」
「OK! じゃあウェン、僕がもう無理だって思ったら戦闘解除だからね。
ドールドーラ!!」
「グルルルル!」
「!」
……驚いた。
サダインのまわりにはいつも4匹の動物がいた。
鳥のようなもの。猫のようなもの。
ヘビのようなもの。いたちのようなもの。
どれもみな小型で、腕にすっぽりと入るサイズだった。
しかしそのうちの1匹、猫のようなものがサダインが名を呼んだのを合図に巨大化したのだ。
今はウェンの倍はあるサイズ。
「いい? ドーラ。この人は殺しちゃあダメだよ。
この前とおんなじ、倒すだけだからね?」
ドールドーラはそれに答えるように、サダインに頬をすり寄せ喉で鳴いた。
「よし、じゃあ試験開始ッ!!」