「リオさんはどうしましょうか〜?」
レイチェルがその場にあわない間延びした声で言った。
今度は流石のヴァンも驚かず、この先の事を考えた。
「そうだな……こうゆうのはやっぱりきちんと二人で話あったほうがいいんじゃないか?」
「話し合い……といいますと〜?」
「だからさ、結婚のこともそうだけど……まず、お互いの気持ちを整理しなきゃ駄目だってことさ! なあ、フォルクス?」
考え込んでいたフォルクスはいきなり話題を振られ、戸惑った様子だったが……適当な相づちを二人に返した。
「ああ、そうだな……」
「なんだよ! 考えこんじゃってさ!」
「まあまあ、フォルクスさんは環の事が気になるんですよ〜もちろん、私も気がかりな事はありますから〜」
「気がかり?? 環の事でかい?」
「それもあります〜でも……それだけでもないんですよ〜まあ、”また会った時”に〜」
「ふーん……まあ、いいけど……この二人、本当にどうするんだ?」
レイチェルの流すような言いにヴァンはそのまま相づちをうった。
「とにかく、ここではいくら治療してもキリがありませんね〜取り敢えず、町にもどらなくては〜」
「そうだな……そうしよう、ああっ! けどレイ――」
しかし、そんなフォルクスの言葉をさえぎるようにレイチェルは移動魔法の”実験バージョン”を繰り出したのだった。
「それでは……レージラール!!」
そして、アスト王子を入れた5人は空間を駆けた……。
ドカッッ!!
4人は、さっきまでいたレブルの森に一番近い町、アルサロサにいた。
「いて……なんだかずいぶんと着地が悪いな……こっちはけが人もいるんだからちゃんと唱えてくれよ……」
「そうだよ……レイ……って? あれ? レイチェルちゃんは?」
ヴァンが倒れ込む4人の姿をみて呟く……
その声にフォルクスも反応した。
「……レイチェルが居ない……どうゆうことだ?」
「魔法が失敗したのかな?」
ヴァンが不吉な言葉を発した……。
そして、フォルクスはまた物思いにふける。
過去、魔法の失敗によって命を落とした者も少なくは無い……
しかし……現役のビショップが、ただの失敗をするとも思えない……やはり、あの環がなにか、関係あったのだろうか?
「とにかく、レイチェルちゃんの事はまたあとで考えようぜ今はこの二人を休ませないと……どうやら、また大変なことになってきたようだからな……」
「ああ、そうだな……」
フォルクスはまた、相づちをうった……その瞳の奥には一握の不安があった。
そして同じ頃……レイチェルは……
森の中にいた……。
「私だけが……取り残されている?」
口調も普段のモノでは無い……。
「やはり…こうなってしまったか……」
異常事態に陥ったにも関わらず、レイチェルの口調はまるで予想していたかのようだった。
イジョウジタイ……ハッセイ!?