ファンタジア

ブレス4

 皆様こんにちは。この俺の旅の目撃者の方が増えているらしいことを小耳に挟みまして、よりいっそうの盛り上がりをだせるような旅をしたいものです。さて、前回かなり前でございますが、まだ受信フォルダに残っている方は改めて読んでいただくとありがたいです。しかしそれも面倒くさいsunredのために、あらすじを……それは婆ァーに泉に突き飛ばされた。これの一言です。俺は泳げないっちゅーねん!!

 俺はババー(ばーちゃんから突き飛ばされたため呼び方降格。)のせいで水の中にいた。俺は泳げないのだ。俺の水の中での抵抗はむなしく鉛のように沈んでいった。そして俺の運命はここで終わったかのようなものを薄れる意識の中で見てしまった。
―――――ドラゴン……!!!?―――――
 ……俺は天国にいるのか……ドラゴンが大空を高く何匹も飛んでいる。そして大きな翼を持った緑色の髪をなびかせた人がドラゴンの合間を飛んでいる。
 俺は目の前でユラユラと飛んでいる小さなドラゴンを追いかけていた……
 俺の体は小さく子供のものだった。俺は無邪気に掛け回りそして名前を呼ばれて振り返るとそこには……
「……スさん! ブレスさん!!」
 リットちゃんの心地よい声が聞こえる……俺はいったい……夢を見てた??
 けど、どんな夢だったかは忘れてしまった。
「ブレスさん気が付かれましたか? よかった!!」
 俺はうっすらと目を開く直接光が飛び込んできた。目をギュッとつぶり直しつぶったままで起き上がった。目を再び開けるとリットちゃんがずぶ濡れの俺の洋服など気にせず、抱きついてきた。 どうやら草むらの中にいるようだ。
「リットちゃん……俺はいったい……」
「そんなことより先生が!!」
 リットちゃんの視線の先を俺はおった。そこは泉の先にリットちゃんとババーがいた小さな家があった。その家の前で、ババーと沢山の男達がいた。
「あれは! ラジアハンドの王族騎士団だ! なんで!!」
「どうしよう! ブレスさん!」
「落ち着いて! 少し様子を見よう。」
 俺はリットちゃんを落ち着かせババーと騎士達に耳を傾けた。俺の耳の人並はずれた聴覚を生かした。
「やっと見つけましたぞ。リリア・パール殿」
!!! あのババー、リリアなんてかわいい名前だったんかい!? 俺は不覚にも吹き出してしまった。リットちゃんには聞こえないのだろう。不思議そうに見ている。
「やっと追いついたか。しかし、簡単には捕まらんぞい」
「たしかに、今回はそうだろうと思いまして魔法使いやフェアリーマスターを連れてきました。静かにお捕まりになってください」
 ババーがつかまる!?
「今までビショップの存在がありまして表だって捜索できませんでしたが、今偶然にもビショップの姿はありません。このチャンスにあなたを封印させていただく。」
「フンッ! 相変わらずラジアハンドの王達はビショップの尻にしかれているんだな。そこがこの国のいい所でもあるがな」
「あなたの存在は王族にとってささくれのように微々たるものなのにチクチクと気にさわるのです。永遠の命を手に入れた化け物として、王族に仕え全てを知る神官として。これでようやく先々代から続いた使命がようやくおわる」
 あのババー何やったんだ!? それに封印って?? 解らない世界だ……全然解らねー世界だ。そしてババーを含めそこにいるやつらが戦闘態勢にはいった。
「ブレスさん! なんか戦うかんじがするじゃないですか!! 先生を助けましょう!」
「ムチャだ! 俺一人出てってあの騎士にも勝てない!」
 そうなのだ助けたいが俺のもてる力は今はそんなものしかないのだ。俺が剣をもたせりゃ右にでるものがいないような、師匠なら勇敢にも出ていったかもしれないが……。
「じゃ、私が一人で行きます! ブレスさんの馬鹿!!!」
 馬鹿……この世界でも馬に鹿を書けば相手を罵る言葉になる。俺は馬鹿だと言われた。リットちゃんは立ち上がり、走りだそうとした。俺は急に腹が立ちリットちゃんにおもいっきり大声で言ってやった。ババー達にも聞こえるほどの声だ。そしたらあのババーも気がつきこのわからずやのリットにも何か伝えるだろう。ただ追われることになるだろうが。
「だったら、一人でいけばいい!! あんた一人で何ができる? 自分の身は自分で守ることもできなきゃ行ったって無駄死にするだけさ! 俺が馬鹿だと??
はっ自分の力量も解らないような奴に言われたくねーよ!!」
 リットちゃんはピタリと止まりこちらを振り返った。怖い形相になっていたことは言うまでもないだろう……。やはりババー達も気がついたらしい。騎士が素早く俺達の方に二人の騎士を捕まえるようなことを言っている。俺はばばーを見る。
「こっのバカモノ!! はやく連れて逃げろ!! おまえに全てを頼んだはずだ!
ぜったいここで捕まるな!! 私は平気だ生きていればいつかまた会う!!
だからリットおまえも素直に逃げろ!! 私は死なぬ!」
 俺は立ち尽くすリットちゃんの腕を掴み走り出した!! 森の中の道が解るわけでもないのに。獣道をひたすら走る。師匠とババーもらったペンダントのヘッドが俺の胸でカチャカチャと鳴りながら踊っていた。
「リットちゃん道わかる??」
 俺は走りながら聞いた。そうするとブンブンッと横に顔を振った。これは否定の表現なので知らないということになる。やみくもに走り回らなければならないのか!
!? 後ろからしだいに馬のヒズメの音が近づいてくるのが解る。
 俺は木が生い茂る馬の走りにくい方へ方向をかえた。
「ブレスさんには翼があります! 一人で逃げてください!!」
!! そうだ翼があった!! しかしこんな木々の中から飛ぶには翼が傷がつくにちがいない! それに一人で逃げるなんて……知らないやつならまだしも出来るわけない!

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