「ブレスさん。興味本位で近づくと怪我をするという格言ご存知ですか?」
俺はリットちゃんのそばをくっついて歩いている。興味本位で近づいた事は彼女の言うとおりだが、一つみなさんに伝えておきたいのは彼女と出会った過程がとても興味深いものだっただ。
「知ってるよ。けど、リットちゃん見た目は清楚で可憐な子なのにどのお店も追い出されるなんて、興味深いよ。だからつい声かけちゃったんだ。なんでおいだされちゃうの?」
彼女は分からない人だと言わんばかりの目で俺を見た。
「もし、私が犯罪者だったらどうしますか?」
「もしもそうなら、リットちゃんは今ここに居ないでしょ?」
「怪しい宗教団体の信者で街の嫌われものだったら?」
「うーんそれはそれで、その宗教に興味が湧くね」
「不幸な運命を占って当ててしまった占い師の弟子だったら?」
「不幸な運命を素直に伝えた占い師を尊敬してしまうね」
彼女は言葉を失っている。彼女があげた例は俺にとっては声をかけて後悔をしない理由だった。
「で、どれが当たりなの? 最後の?」
俺はサングラスをかけたまま、極上の笑みをたたえて聞いた。
「そうです……」
彼女は諦め顔でうなずいた。
「会ってみたいな。その占い師さんに」
「よろしいですけど、お金払ってくださいね」
「ものを売ってもらえなくて、お金が使いものにならないのに?」
彼女はニッコリほほえんで一言いった。
「あってジャマになるものではありませんからね」
俺は彼女の後をついて歩いていった。そこはラジアハンドの城に程近い森の中。街から30分も歩いた頃。どこをどう歩いたのかわからないが、泉が現れた。その泉には太陽の光がサンサンと射しきらきら輝いていた。ここに来る前にいろんな動物が気配をのぞかせていた。そして森の途中から気になる気配が一つあった。俺の体に重圧をかけていたのだが、その発信源は泉のほとりにたつ家の中からのようだ。
「あの家がリットちゃんの家?」
俺ははっきり言って不安だった。人間のものではないような……しかしどこかなつかしいような……なにか大きいものが存在している気配だった。そして気になるのはあとひとつ。泉にもなにかあるような気がする。ようなではないな……確実になにかある! 俺は気配を探ったりすることが、なぜか人より優れている。その俺が言うから何かある。
「ええ」
彼女は平然と言っている。……本当に占い師か!!!??? なんか人食いとか
だったりして。……――――――――――――。
……………………。
まーそれはそれでいいような気がするが、食われるのは困るから気をつけよう。